年々増える社会保険料・・・どうやって決まってるの?

給与明細を見ていると、給料は変わってないはずなのに徐々に手取りが減っている気がする方もいるのではないでしょうか。
厳しい情勢で昇給もままらなない中、控除額は増えているのがその原因です。
特に社会保険料は現在、段階的に上昇を続けており、あと数年続く予定です。
社会保険料の仕組みについておさらいしてみましょう。

【1】社会保険料は、健康保険料と厚生年金保険料で構成される
社会保険料は、いわゆるサラリーマンの方が給与から差し引かれている控除の一つです。
健康保険料は会社から出ている健康保険証に係るお金です。
そして厚生年金保険料は、将来私たちが受給する年金額を決める基礎となり、現在給料から控除されている保険料が、現在受給世代の高齢者の年金を支えています。
給与明細を見ていると、控除欄の中でもかなりのウェイトを占めているのが社会保険料です。

【2】保険料は4~6月の賃金で決定する
雇用保険料はその月の支給額により決定するので残業の有無などで支給額が変わればその都度金額がことなりますが、社会保険料は基本的に、改定は年に1回です。
そのタイミングは、4~6月に実際に受け取った賃金をベースに計算されます。
その3か月間の平均賃金を表に当てはめて、その等級に応じた保険料が決定します。
決定した保険料は、9月分給与(引落しは10月から)から適用となります。
繁忙期閑散期の差が著しく激しい場合や、中途採用、年度途中の大幅な給与の増減などに対応した特例もありますが、基本的にはこのルールにのっとって保険料は決定し、
翌年の9月まではその金額が控除されることになります。
そのため、4~6月受取分給与において、残業が多く手取りが増えているようなケースは、その高い給料で保険料が決定しているという考え方になります。

【3】一定の年齢には介護保険料が上乗せされる
さらに、40歳から64歳までのサラリーマンはこの社会保険料に介護保険料が上乗せされて控除されます。
30代のうちは介護保険料は徴収されませんが、65歳からは徴収されていないのではなく、年金から差し引かれることとなっています。
社会保険に限らず、国民健康保険も同様です。

以上、基本的なことですが知っていると知らないとでは給与明細に対する意識が変わってきます。
一生懸命働いて得た給料から引かれているお金がどのように決定しているかという知識を得ておくことで、収入の波にも備えやすいと言えるでしょう。

続きを読む